日清食品グループのFOODTECH フードテックを極め、新たな食文化を創出せよ

最新テクノロジーを駆使して、新しい食品や調理法を開発する「FOOD TECH(フードテック)」。日清食品グループは、創業者・安藤百福の「しょくそうせい=食を創り、世の為につくす」という精神を受け継ぎ、フードテックで新たな食文化を創造し、世界が直面する課題の解決に挑んでいます。

世界的に注目を集める
FOOD TECH

人口爆発や地球温暖化などによる食料危機をはじめ、フードロスや廃プラスチックなど、社会課題への関心の高まりから、フードテックは世界的に注目を集めています。フードテックの市場規模は約700兆円と試算されており、食の在り方を変える革命だと言えます。日清食品グループは、人類を「食」の楽しみや喜びで満たすことを通じて社会や地球に貢献する“EARTH FOOD CREATOR”として、社会課題を解決するさまざまなフードテックの開発に取り組んでいます。

FOOD&TECHNOLOGY

日清食品グループが目指す
「未来の食」

日清食品グループが目指す「未来の食」には二つの方向性があります。一つは、「Human Well-being」です。これは、「食こそが人間の活動と幸福の源泉である」と考えた日清食品の創業者・安藤百福の想いを現代の視点で新たに解釈したものでもあります。もう一つの方向性が、環境への負荷を低減させる、つまりは地球の健康である「Planetary Health」を志向するものです。その代表例が、即席麺の開発で培ってきた高い技術とユニークな発想を組み合わせて開発した「最適化栄養食」や「プラントベースうなぎ」です。

OPTIMIZED NUTRI-DENSE MEALS
OPTIMIZED NUTRI-DENSE MEALS
最適化栄養食

飽食の時代と言われる現代、オーバーカロリーによる健康悪化、間違ったダイエットからくる低栄養状態、あるいはシニアのフレイル問題など、食に関する問題も多岐にわたっています。食事は、本来楽しいものであるはずですが、制約があればその楽しさも大きく損なわれてしまいます。日清食品グループは、「好きなものを好きなときに好きなだけ食べられる」ことが「Human Well-being」につながる鍵の一つだと考え、「最適化栄養食」の開発に取り組んでいます。これまでにも栄養バランス食と呼ばれるものはたくさんありましたが、どれも食事としての満足感が得られるものではありませんでした。そこで日清食品は即席麺の開発で培ってきた技術と、その応用に長けた開発者たちの努力により、栄養素をバランスよく適切に調整するのはもちろんのこと、栄養素独特の苦みやエグみを抑え、普段の食事と変わらないおいしさを実現することができました。

こうした「最適化栄養食」の研究・開発を背景に誕生したのが、「日本人の食事摂取基準」で設定されたビタミン・ミネラルなど33種類の栄養素とおいしさの完全なバランスを追求した「完全メシ」です。大ヒット商品となっている「完全メシ」シリーズは、現在、カップ麺やカップライス、カップスープをはじめ、冷凍食品のかつ丼、パスタなどバラエティ豊かなメニューを展開しています。

完全メシのかつ丼、カレーメシ

日本最適化栄養食協会」の発足に参加

2023年7月、主要な栄養素がバランスよく適切に調整された「最適化栄養食」の普及を図る「日本最適化栄養食協会」が設立され、理事の一人として日清食品の代表取締役社長・安藤徳隆も参画しました。同協会では、人々のウェルビーイングと未病対策の実現を目指して「最適化栄養食」の規格化を進め、その知識や技術の向上を図り、安全性確保のための新たなフードシステムを構築していきます。また、食の領域のみならず異分野や異業種も含めた産学医連携を図りながら、最適化栄養食の産業としての健全な発展を牽引していきます。

日本最適化栄養食協会 設立発表会
PLANT BASED EEL
PLANT BASED EEL
プラントベースうなぎ

動物由来の原料を一切使わずに本物の“うなぎの蒲焼”に近い食感、見た目、味わいを再現した日清食品グループの「プラントベースうなぎ」。開発に成功したことを発表したところ、商品化の要望が多数寄せられたため、2023年に「プラントベースうなぎ 謎うなぎ」として発売しました。

開発者たちは「本物のうなぎの蒲焼」に近づけるために分析と試食を繰り返し、その結果、生地を3層に分け、うなぎの蒲焼のふわっとした食感や、身と皮の間にある脂身のとろっとした質感、本物のうなぎの蒲焼から型取った専用の金型を使用し炙って焼き目をつけたリアルな見た目の再現に成功しました。その後も、うなぎの養殖場や蒲焼工場の見学に出向いたり、日本料理の専門家にアドバイスをもらったりしながら品質の強化を図り、2024年には原材料の大豆たんぱくがもつ独特な香りを抑えつつうなぎ特有の青魚のような風味や脂感を加えることで、よりリアルな味わいを再現することにも成功しました。

プラントベースうなぎ 謎うなぎ
リアルな見た目 リアルな食感・風味 皮層 中間層 白身層
cultured-meat
cultured-meat
培養肉

食肉需要の急速な拡大や畜肉生産の環境負荷が大きな問題となるなか、日清食品グループは東京大学と共同で「培養肉」の研究を2017年に開始しました。2019年には、世界で初めて牛肉由来の筋細胞を用いたサイコロステーキ状の大型立体筋組織の作製に成功し、2022年には、日本で初めて研究関係者による培養肉の「試食」を実現。その後も培養肉をより大きくすること、そして肉本来の味や食感を忠実に再現することを目標に、研究を進めています。

培養肉は、食肉の新たな選択肢として大きなマーケットに成長する可能性を秘めています。また、その技術をマグロやうなぎなど、漁獲量が減っている資源に適用することも可能です。近い将来、培養肉が「新たな食の選択肢」となるよう、日清食品グループはチャレンジを続けます。

培養肉
培養肉の流れ
培養肉
詳しく見る

日清食品グループの技術・開発・研究拠点
the WAVE

日清食品グループの「the WAVE」は、グローバルイノベーション研究センターとグローバル食品安全研究所の2つからなる技術・開発・研究の拠点です。「the WAVE」のミッションは、「最も進んだフードテクノロジーの波を起こし、その力強い波動を絶え間なく世界中に発信していく」こと。INNOVATION=「技術革新」、FOOD SAFETY=「食の安全」という、食品メーカーとしてのプロミスを世界に向けて発信しています。

詳しく見る