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輸送ニーズの増大が続く一方、トラックドライバーの人手不足や輸送コストの値上がりなどによって物流網の維持が困難になる「物流クライシス」への危機感が高まっています。日清食品グループは、こうした問題に早くから目を向け、さまざまな企業と協業し、新しい発想で物流課題の解決に取り組んでいます。
人にも環境にもやさしい物流の実現。その先に、あらゆる人々の“Well-being”を見据えています。

異業種との共同輸送が“物流改革”の突破口を開く

物流課題の解決に向けて積極的に推進しているのが、さまざまな企業との「共同輸送」です。例えば、日清食品の“軽い商品”と他社の“重い商品”を一台のトラックに混載したり、往路で他社商品を運んだトラックを使って復路で日清食品の商品を運んだりしているほか、温度管理の難しいチルド食品の物流課題の解決に向けて、日清食品チルドと日清ヨークは複数の企業と研究会を発足させました。こうした業種や業界の垣根を越えた協業は、輸送の効率化はもちろん、CO2排出量削減をはじめとする環境負荷の低減、さらには物流に関わる人々の幸せの実現など、サプライチェーン全体の最適化にもつながっています。

軽い即席麺”と“重い飲み物”を混載
会社の枠を超えた発想で、物流を効率化!

これまで、日清食品の即席麺のような軽い荷物を荷台の容積いっぱいまで積んでも、積載可能重量に余裕がありました。一方、飲料のような重い荷物の場合、最大積載重量まで積んでも荷台の上部に空きスペースができてしまいます。そこで始まったのが、“軽い商品”を運びたい企業と“重い商品”を運びたい企業が1台のトラックに商品を「混載」するという発想です。日清食品グループは、“即席麺+飲料”や“カップライス+茶葉”など、業種や業界の垣根を越えた組み合わせを実現しています。

積載方法に工夫のポイントが!

サッポロビールと取り組んでいるのが、即席麺とビールを混載する共同輸送です。各商品を個別に輸送すると、重量積載率あるいは容積積載率に大きな余剰が生まれてしまいますが、混載輸送にしたことで、どちらの積載率もほぼ100%を実現しました。

積載方法イメージ
混載輸送イメージ 混載輸送イメージ

行きは“お米”、帰りは“カレーメシ
調達と出荷を組み合わせた物流の新機軸!

トラックの空車回送区間をなくし、配送効率を高める取り組みも進めています。それが、全国農業協同組合連合会(以下JA全農)との「ラウンド輸送」です。例えば、茨城~岩手間の輸送においては、岩手にあるJA全農の米穀保管倉庫から関東にある精米工場へ米穀を輸送した後、同じトラックで茨城にある日清食品の生産工場から岩手にある製品倉庫へインスタントラーメンを輸送することで、トラックの空車区間を短くしています。また、福岡~山口間の輸送においては、福岡にあるJA全農の精米工場から山口にある日清食品の生産工場へカップライスの原料米をトラックで輸送した後、同工場で作られたインスタントラーメンやカップライスを同じトラックで福岡にある製品倉庫へ輸送しています。同一場所での荷降ろしと積込みを実現したことで、ドライバーの拘束時間やCO2排出量を削減しました。

ラウンド輸送イメージ

業界を越えて各社が一致団結
持続可能な“チルド食品物流”の課題に挑む!

日清食品グループは、チルド食品物流の改革にも挑戦しています。チルド食品は、近年の物流課題に加えて、賞味期限の短さなど別の難しさも抱えています。そこで、今後のチルド食品物流の在り方を協議・検討するため、2024年10月にチルド食品を取り扱う9社が一致団結して「チルド物流研究会」を発足。賞味期限や発注から納品までのリードタイムが短いこと、トラックドライバーによる納品時の仕分け作業が多いことなど、これまでの納品条件や商習慣を小売や卸各社、流通企業と協議しながら見直すことで、計画的な在庫管理やドライバーの負担軽減を目指しています。

※「チルド物流研究会」参加企業9社:伊藤ハム米久ホールディングス、日清食品チルド、日清ヨーク、日本ハム、プリマハム、丸大食品、明治、森永乳業、雪印メグミルク

「チルド物流研究会」発足イメージ

物流課題を解決した先にある
Well-beingの実現”を目指して

こうした取り組みは、物流の効率化や環境負荷の低減はもちろん、トラックドライバーの負担軽減や商品の安定供給などを通して、お客さまの生活にも寄与するものです。今後も、物流のその先につながるあらゆる人々の“Well-being”を見据えながら、サプライチェーン全体を持続可能なものとするために、既存の発想にとらわれないユニークな発想、クリエイティブな手法で物流改革に挑戦していきます。

活動内容が評価され、各賞を受賞

“物流業界の社会課題解決”を目指し、業種や業界の垣根を越えて取り組んでいる日清食品グループの活動は、各方面から高く評価されています。2021年12月には「グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰」の「国土交通大臣表彰」を受賞しました。また、2024年7月には国内のサプライチェーン全体の最適化に向け、優れた取り組みで業界をけん引したとして、「サプライチェーン イノベーション大賞2024」の「優秀賞」を受賞しました。

受賞