日清食品グループ

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2022.03.14 日清食品ホールディングス

お知らせ

世界初! 油脂酵母由来「食用代替パーム油」を使った油揚げ麺の作製に成功!
~ 未来を見据えた新しい資源調達の第一歩 ~

日清食品ホールディングス株式会社 (社長・CEO:安藤 宏基) と学校法人新潟科学技術学園 新潟薬科大学 (学長:下條 文武、以下 新潟薬科大学) の髙久 洋暁 (たかく ひろあき) 教授の研究グループは、油脂酵母 (Lipomyces starkeyi) が生産する酵母油を使った油揚げ麺の作製に世界で初めて*成功しました。
油脂酵母とは、さまざまな糖を原料とし、菌体内に油脂を生産、蓄積する酵母です。
本研究成果は、2022年3月15日(火)から18日(金)に行われる「日本農芸化学会2022年度大会」において、一般演題1,346件の中から選ばれた学術的または社会的にインパクトのある「トピックス演題」として発表します。

研究の背景

日本の油脂資源の自給率は低く、世界的な人口増加に伴う需要拡大が見られる中、その確保が大きな課題となっており、日本独自の油脂資源の確保方法が求められています。
日清食品グループでは、2017年に制定した「持続可能な調達方針」に基づき、地球環境と人権を尊重した原材料の調達を進めており、今回の新潟薬科大学との「油脂酵母が生産する酵母油を使った油揚げ麺の作製」に関する共同研究は、未来を見据えたこれまでにない資源調達を目指すものです。
油脂酵母が生産する酵母油は、アブラヤシから採れる植物油でインスタントラーメンを含む食品の製造に広く使用されているパーム油と非常に近い脂肪酸組成を持っています。また、広大な土地を必要とせずにタンク培養で油脂を生産でき、気候の影響も受けずに安定供給することが可能であるため、パーム油に代わる資源 (食用代替パーム油) として期待されています。

研究内容のサマリー

これまでの研究で作られた酵母油は食品加工に使用できないものでしたが、食用可能な培養液や油脂抽出法について研究を行い、「食用代替パーム油」の製造およびこれを用いた油揚げ麺の作製に成功しました (特許出願中)。また、「食用代替パーム油」で作製した油揚げ麺の味、香り、食感を評価したところ、パーム油で作製した油揚げ麺と同等の結果となりました。 今後は、工場での生産を想定した「食用代替パーム油」製造法の確立ならびに実用化を目指します。
* 特許調査ならびに文献調査 (Web of Science、JST Plus)。2022年1月20日 ナレッジワイヤ社調べ。
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