お知らせ
日清食品グループが保有する「ビフィズス菌N708株」が
"ストレスによる下痢を軽減する" ことを発見!
日清食品ホールディングス株式会社 (社長・CEO:安藤 宏基) は、日清食品グループが保有する「ビフィズス菌N708株」がストレスによる下痢を軽減することを臨床試験で明らかにしました。
このたび、日清食品グループが保有している微生物ライブラリーの中の1株である、乳児由来の「ビフィドバクテリウム・ブレーベ N708 (ビフィズス菌N708株)」について、炎症*1を抑える作用があることを細胞実験によって発見しました。
この「ビフィズス菌N708株」を継続的に摂取する臨床試験を実施した結果、ストレスによる下痢*2を有意に軽減する効果があることが実証されました。
今後、「ビフィズス菌N708株」の詳細なメカニズムとストレスによる下痢を軽減する機能性について研究を続け、健康不安を抱える方のニーズにお応えしていきます。
「ビフィドバクテリウム・ブレーベ N708(ビフィズス菌N708株)」について
「ビフィドバクテリウム・ブレーベ」は、主に乳児の腸管にすむビフィズス菌の一種で、発酵乳やサプリメントなどの食品にも使用されています。
「ビフィズス菌N708株」は、日清食品グループの微生物ライブラリーの中から発見した、炎症を抑制する効果が期待できる菌株です。日清食品グループは、炎症性サイトカイン*3は増加させず、抗炎症性サイトカイン*3を増加させる働きが強いことを、免疫細胞であるマクロファージを用いた細胞実験によって明らかにしました。そのため、「ビフィズス菌N708株」を継続的に摂取することで炎症が緩和されることを期待されています。
「ビフィズス菌N708株」は、日清食品グループの微生物ライブラリーの中から発見した、炎症を抑制する効果が期待できる菌株です。日清食品グループは、炎症性サイトカイン*3は増加させず、抗炎症性サイトカイン*3を増加させる働きが強いことを、免疫細胞であるマクロファージを用いた細胞実験によって明らかにしました。そのため、「ビフィズス菌N708株」を継続的に摂取することで炎症が緩和されることを期待されています。
乳酸菌研究サイト「結果にこだわる日清食品の乳酸菌Lab.」
[URL] https://www.nissinhealth.jp/
臨床試験について
日常的にストレスを感じ、腹痛および腹部の不快感を伴う下痢に悩んでいる成人63名を2群に分け、一方の31名には「ビフィズス菌N708株を含むタブレット (被験食) 1粒」、もう一方の32名には「ビフィズス菌N708株を含まないタブレット (プラセボ食) 1粒」を8週間、1日1回摂取していただきました。(2018年8月から2019年4月に実施)
消化管症状を評価する質問票「出雲スケール*4」の結果を基に、強いストレスを感じた時に起こる下痢に悩んでいた被験者 (20名) について解析した結果、被験食を摂取した被験者は、「出雲スケール」の "強いストレスを感じた時に起こる下痢で困ったこと" に関する項目が、摂取8週目においてプラセボ食を摂取した被験者に対して有意に改善していました。
なお、この成果については「薬理と治療 (2019年第47巻第11号、1883-1990)」に論文が掲載されました。
消化管症状を評価する質問票「出雲スケール*4」の結果を基に、強いストレスを感じた時に起こる下痢に悩んでいた被験者 (20名) について解析した結果、被験食を摂取した被験者は、「出雲スケール」の "強いストレスを感じた時に起こる下痢で困ったこと" に関する項目が、摂取8週目においてプラセボ食を摂取した被験者に対して有意に改善していました。
なお、この成果については「薬理と治療 (2019年第47巻第11号、1883-1990)」に論文が掲載されました。
*2 原因については、自律神経の乱れなど諸説ありますが、ストレスによって引き起こされる腸管の炎症が関連していることが明らかになってきました。
*3 サイトカインとは、細胞から分泌されるタンパク質であり、細胞間相互作用に関与する生理活性物質の総称です。
炎症性サイトカイン:炎症反応を促進する働きを持つサイトカインで、インターロイキン (IL) -12や腫瘍壊死因子 (TNF) -αなどがあります。「ビフィズス菌N708株」は、IL-12を増加させないことを細胞実験によって確認しています。
抗炎症サイトカイン:炎症を抑制する働きを持つサイトカインで、IL-10や形質転換増殖因子 (TGF) -βなどがあります。「ビフィズス菌N708株」は、IL-10を増加させる働きが強いことを細胞実験によって確認しています。
*4 消化管全般 (上部から腹部消化管) の症状を把握するために島根大学医学部が考案した質問票。食道から腸に至るまで網羅的な質問項目が用意されており、消化管症状全般の把握に活用されています。