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2006.01.23 日清食品

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日清食品 食品安全研究所 「特定原材料に準ずるものの動・植物遺伝子検出法」を開発し、 アレルギー食物の検査に採用。契約先での受託検査も開始予定。

日清食品 食品安全研究所「特定原材料に準ずるものの動・植物遺伝子検出法」を開発し、アレルギー食物の検査に採用。契約先での受託検査も開始予定。

日清食品株式会社(社長:安藤宏基)の「食品安全研究所」(滋賀県草津市)は、食品アレルギーを引き起こす恐れのあるものとして、厚生労働省が指定している「特定原材料に準ずるもの」20品目(※)のうち12品目を遺伝子情報に基づいて原材料から検出する方法を開発し、弊社製品等のアレルギー食物の検査に採用することになりました。また、本年春を目処に、他の食品関連企業を対象としたライセンス契約先での受託検査が開始される予定です。なお、当検査法は、弊社が特許の出願をしております。
厚生労働省は、アレルギーを引き起こす恐れのある「特定原材料」5品目(特に症例数が多い 卵、乳、小麦およびショック症状の強い そば、落花生)と「特定原材料に準ずるもの」20品目を認定し、2004年4月から「特定原材料」についてはアレルギー表示を義務付けました。一方「特定原材料に準ずるもの」については表示を奨励しています。弊社では、表示義務のある5品目はもちろん、表示が義務化されていないこの20品目についても、原材料として使用した場合にはパッケージに記載しています。
「特定原材料」と「特定原材料に準ずるもの」が、食品製造の各加工段階で混入しないよう品質管理をすることは、食品の安全上重要な課題です。しかし、アレルギー物質を含む食品の検査方法として、「特定原材料」の検査法は厚生労働省より通知法が公開されていますが、「特定原材料に準ずるもの」の検査法は定かではありませんでした。
そこで弊社では、遺伝子情報に基づいて「特定原材料に準じるもの」20品目のうち、12品目(あわび、いか、えび、かに、キウイフルーツ、くるみ、さけ、さば、大豆、やまいも、りんご、バナナ)を検出する方法を独自に開発し、製品の検査体制に採り入れることに致しました。
この検査法は、「特定原材料に準ずるもの」の特徴的なDNA配列を含む部分を、それぞれPCR法(DNA増幅反応法)で増幅させ、食品中にそのDNAが含まれているか否かを判定するというものです。本法は加熱等の加工に対して比較的安定なDNAを検出するため、加工食品中の微量の「特定原材料に準ずるもの」12品目の混入の有無を判定することが可能です。

※「特定原材料」5品目と「特定原材料に準ずるもの」20品目
◆特定原材料 (5品目)
卵、乳、小麦、そば、落花生
◆特定原材料に準ずるもの (20品目)
あわび、いか、いくら、えび、オレンジ、かに、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン

(ご参考) 日清食品の「食品の安全性」に対する取組み
日清食品では、食品安全性の問題に対し、消費者の視点に立った品質管理体制を整備するために「食品安全研究所」を2002年に新設しました。現在、約60名の専門スタッフが活動しております。
2001年残留農薬60種類を一斉に分析可能な「NASRAC-60」の開発。
2001年食中毒菌群の迅速一斉検査法」の開発。
2002年残留農薬約300種類を一斉分析可能な「NASRAC-300」の開発。
2002年「PCRを用いた畜産物の確認法」の開発。
2004年残留動物用医薬品38種類の一斉分析法である「NASVED-38」を開発。
2004年「遺伝子発現を指標としたヒト細胞変異原性試験法(NESMAGET)」の開発。
2005年「資材の分析先行品と工場納入品の同一性確認法(NASID)」の開発。
2005年残留農薬・動物用医薬品等約550種類の分析システム(NASRAD-550)の開発。

(用語説明)
NASRAC:Nissin's Analytical Systems for Residual Agricultural Chemicals
NASVED:Nissin's Analytical Systems for Veterinary Drags
NASRAD:Nissin's Analytical Systems for Residual Agricultural Chemicals and Veterinary Drags
NESMAGET:Nissin's Evaluation Systems for Mammalian Genotoxicity
NASID:Nissin's Analytical Systems for Identification
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