奥深い「麺」の開発を極めて
喜びと驚きを生み出していく
奥深い「麺」の開発を極めて
喜びと驚きを生み出していく
日清食品ホールディングス株式会社 製品開発室 2018年入社
三浦 峻
社員の所属は取材当時のものです。

- THEME 01 -

入社の決め手と、
現在の仕事

理想のものづくりを追求する
”研究者”と”職人”を目指して

昔からおいしいものを食べることが好きで、大学では主に海産物の栄養とその働きについて研究していました。またアメリカンフットボール部に在籍し、丈夫な体づくりを心掛けていたことから、「食」の大切さを感じており、将来は食品に関わる研究者になろうと考えていました。日清食品のイメージは、「日本人なら誰もが知っている、奇抜で面白い商品をつくっている会社」。大学での会社説明会で「開発者に必要なのは、科学を知る”研究者気質”と、理想のものづくりを追求する”職人気質”」という先輩社員の言葉に惹かれ、自分が目指すものはこれだと感じました。また就職活動で出会った社員からは、おいしさや面白さ以上に「安心安全で品質の高いものを生み出す」ことへの強い情熱に共感し、「自分も食を通じて、人々に喜びや驚きをつくり出す側になりたい」と思い、入社を決めました。
現在の主な業務は、即席麺に使われる麺の開発です。スープ、具材、包材の各チームと連携しながら商品に合う麺を選定したり、新しい形状や食感の麺を一から開発しています。麺を選んだ理由は、初期研修のときに「一番職人色が強くて面白そう」と感じたから。麺づくりは小麦を練る・揚げるなどの手作業が多く体力が求められるため、自分に向いていると感じます。また開発を始めて特に驚いたのは、麺の種類の多様さと奥深さです。麺の開発はまだまだ課題も多いのですが、だからこそ自分の手で課題を解明し、新しい価値をつくり出せる可能性に大きなやりがいを感じています。

- THEME 02 -

日々の挑戦

チームで協力し合い、
スピーディーに理想の製品を開発

製品開発の主な仕事は、マーケティング部からの依頼に応じた新商品の開発と、現存商品の品質管理です。開発においては新商品のコンセプト、発売時期や生産量などの情報をもとに、麺の形状や味、食感、見た目などのイメージを膨らませ、配合を考えていきます。入社してまず実感したのは、発案から開発までのスピードがとにかく速いこと。一つの商品の開発期間は2カ月程度で、1人で年間約20〜30個の開発を手がけます。若手の開発者も第一線で活躍していて、「失敗を恐れずにやってみよう」というチャレンジを後押ししてくれる環境も、当社の大きな魅力だと思います。
とはいえ入社後の数年間は経験も足りず、思うように成果が出ない時期もありました。また味や栄養面で良いものができても、コストや条件が合わなければ商品化には至りません。こうした課題を乗り超えるためには、社内外のさまざまな意見交換が大切です。特に部内には各分野のプロが集まっているため、ディスカッションのなかで意外な解決策が得られることも多々あります。またマーケティング部と何度も試作品を出して意見を交わしたり、工場の現場の方と品質や安定性を保つ生産方法を話し合うなかで、製品が磨かれていきます。そのほか品質管理のために工場に定期的に赴き、品質がぶれないようフィードバックを行うことも大事な業務の一つ。こうして領域を超えて意見やアイデアを循環させていくことが、より良いものづくりにとって重要だと感じています。

- THEME 03 -

成功体験

麺開発のさまざまな課題に挑戦
「おいしい」の声がやりがいに

入社4年目にチャレンジしたのが、「海外トレーニー制度」を利用した1年間のブラジル勤務です。麺の開発や生産のサポートだけでなく、包材やスープの開発にも関わり、視野を広げることができました。とはいえ、現地での業務は言語や文化、考え方も大きく違うため、行き違いが起こることもありました。あるときは、チームメンバーに依頼する仕事の内容が明確に伝わっておらず、良い結果にならなかったことも。反省から学んだのは、相手の立場にたち、お互いに目指すものを共有・納得したうえで業務を進めていくことの大切さです。その後コミュニケーションを諦めずに工夫するよう意識したところ、チームとしての成果が出せるように。その学びは、帰国後の仕事においても大切な軸になっています。
また、特に印象に残っている製品開発のひとつが、「たんぱく質・食物繊維が入った麺」の開発です。ラボで麺に栄養素を加えること自体は難しくないのですが、実際に工場で生産する際に、設定した含有量を下回らないよう安定的に再現することに苦労しました。何度も試作とラインでのテストを繰り返すなかで、ようやく栄養素とおいしさの両立に成功。開発のプロセスには苦労が多いからこそ、消費者調査などで「おいしい」という声が届いたときの喜びは格別です。特に、お客様がお店で商品を手に取る姿を見たとき、「それ、おいしいですよ!」と心のなかで嬉しさを噛み締めています。

- THEME 04 -

これからの目標

イメージ通りの麺をつくり出す
麺のスペシャリストに

今後の目標は、麺の開発におけるさまざまな課題を解決していくこと、そして麺に関する経験や知識を蓄えて、自分の思い通りのものがつくれる”麺のスペシャリスト”になることです。また昨今では人々の食への意識が高まるなかで、「もっと効率良く栄養素が摂れる商品が欲しい」といったように、お客様が食に求めるもののレベルも上がっていると感じます。とはいえ1日で食べられる量は限られていますから、今後は麺1食で栄養面・金額面ともに満足できるような商品の開発を進め、麺の価値と品質を高めていきたい。その上で、自分が100%自信を持てるような面白い製品をつくり出していくことが目標です。
日清食品で働くなかでの大きな気づきは、「自分一人でできることは限られている」ということです。入社して数年は行き当たりばったりで研究が停滞することもありましたが、上司や先輩と話すなかで「まず自分が求める結論を想定し、きちんと仮説を立てることが大事」だと教わったことで、迷いが減って少しずつ成果が出せるようになりました。同時に、品質に対する意識も大きく変わりました。品質とはおいしさだけでなく、喜びや驚き、安心などの感情を動かすことであると知り、品質を守るためにブランド意識と責任感を持つことの大切さを実感しています。今後もこうした学びをもとに、積極的にチャレンジを続けていきたいと考えています。

CAREER

オンリーワンの
キャリアを駆け抜ける

  1. 2019年
    8月〜
    (入社1年目)
    麺開発グループに配属
    入社すぐ開発に取り組むも、大学時代の浅い知識や経験では太刀打ちできず、麺の開発の難しさや奥深さを実感。周囲の社員とも話して試行錯誤を重ねるなかで、少しずつ成果が出せるように。
  2. 2022年
    4月〜
    (入社4年目)
    「海外トレーニー制度」を利用して1年間ブラジルで勤務
    包材やスープの開発にも関わり、視野を広げることができた。言語や考え方も違う仲間とのコミュニケーションのなかで、相手の立場にたち、目標を共有して進めることの大切さを実感した。
  3. 2024年
    4月〜
    (入社6年目)
    麺チームのサブリーダーに就任
    自分の開発業務だけでなく、マネジメントや指導に携わる。製品の安定的な品質を保つため、課題の改善を実現。
  4. 5年後
    時代の変化に対応し、麺1食の価値と品質(栄養面、金額面)をより高められるような商品開発を続けたい。
  5. 10年後
    自分の思い通りの麺をつくるスペシャリストに。後世に残るブランドを自分の手でつくり出し、開発者として会社の幹となる商品をつくりたい。

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