日清食品グループ

リセット

マテリアリティ

マテリアリティの特定

日清食品グループは、以下のステップでマテリアリティを特定しています。また、年に1回以上、取締役会の諮問委員会である「サステナビリティ・アドバイザリーボード」において、マテリアリティに関するレビューを行っています。

Step1:課題抽出

DJSI (Dow Jones Sustainability Index) などのESG評価機関が重視している項目やSASB (米国サステナビリティ会計基準審議会) ガイドラインなどの国際基準に加え、社外ステークホルダーである投資家・アナリスト、従業員、外部団体との対話などを通じて課題を抽出しました。

  • 経済・環境・社会の3つの側面から企業を評価する投資家向けのインデックス (指数)

Step2:課題の優先順位付け

抽出した課題に対して、ダブルマテリアリティの原則をはじめとする国際的なガイドラインを踏まえ、「ステークホルダーにとっての重要度」と「事業にとっての重要度」の2軸で評価し、優先順位付けを行いました。また、当社グループのMVV (ミッション、ビジョン、バリュー) との整合性も評価しました。

Step3:経営の意思決定

優先順位の妥当性を評価するため、社外有識者が参加する「サステナビリティ・アドバイザリーボード」で議論した後に、CEO、COO、社外取締役が参加する経営諮問員会で報告・承認のうえ決定しています。

経営戦略におけるマテリアリティ

特定した4つのマテリアリティは、日清食品グループが優先的に取り組むべき重要な経営課題として、中長期成長戦略とも連動しています。「健康と栄養改善への貢献」については、中長期成長戦略で掲げる成長戦略テーマ「新規事業の推進」において、「完全メシ」ブランドを展開しています。また、「気候変動の緩和と適応」「持続可能な調達」に関しては、環境戦略「EARTH FOOD CHALLENGE 2030」で掲げた目標とも連動しながら、省エネルギー施策の実施や再生可能エネルギーの導入、環境に配慮した原材料の調達を推進しています。また、「創造人材の育成と活用」においては、人材を中長期成長戦略実行の基盤と捉え、「グループ理念研修」をはじめとした社員と組織を活性化するためのさまざまな施策を行っています。
また、マテリアリティの4つのテーマを含む、CO2削減や持続可能な調達比率などESGに関する目標の達成度合いは、役員報酬の業績評価にも反映されます。※

  • ESGに関する目標の評価の比重は担当役員ごとに異なります。役員報酬の基本報酬の業績連動幅は-20%~+20%、最大40%の範囲です

マテリアリティのリスクと機会

1. 健康と栄養改善への貢献

リスク
  • 栄養不良の二重負荷をはじめとした健康・栄養課題がもたらす市場購買力の低下リスク
  • 栄養課題の改善に向けた規制強化への対応に必要なコスト増加リスク
機会
  • 消費者の健康志向に応える製品の開発や販売による売り上げ増加
目標
  • 2030年度までに、ウェルネス製品の当社グループ国内販売額230億円に拡大
  • 2030年までに、「NISSIN-NPS」(NISSIN Nutrient Profiling System※) で栄養価が改善した製品の割合を50%に増やす (2020年比)
  • 2030年までに、「NISSIN-NPS」で定められた基準を満たす栄養価の高い製品を150種類発売
  • 製品の栄養価をスコア化する弊社独自の栄養プロファイリングシステム
進捗 / 関連取組 健康と栄養

2. 創造人材の育成と活用

リスク
  • 自社工場などで人材の採用や確保ができず、事業活動に支障をきたすリスク
  • 優秀な人材の採用や確保ができず、幹部候補生の育成に支障をきたすリスク
機会
  • 多様な人材獲得によるイノベーションの創出と競争力向上
目標
  • 2025年度末までに、女性管理職比率10%以上
  • 2030年度の男性の育児休業取得率85%の達成
進捗 / 関連取組 人材育成
Human Capital Report 2023 [PDF 7.7MB]

3. 気候変動の緩和と適応

リスク
  • 環境法規制違反による訴訟リスク
  • サプライチェーンにおける環境問題に関する訴訟リスク
機会
  • フードテックを活かした植物性代替食の開発・使用
目標
  • 2030年までに、Scope1+Scope 2 42%削減 (2020年比)、Scope 3 25%削減 (2020年比)
  • 2030年度までに、国内外の事業活動で利用する電力における再生可能エネルギーの調達比率60%の達成
  • 2050年度までに、国内外の事業活動で利用する電力における再生可能エネルギーの調達比率100%の達成
進捗 / 関連取組 気候変動
EARTH FOOD CHALLENGE 2030

4. 持続可能な調達

リスク
  • 環境法規制違反による訴訟リスク
  • サプライチェーンにおける環境問題に関する訴訟リスク
機会
  • フードテックを活かした植物性代替食の開発・使用
目標
  • 2030年度までに、グループ全体の持続可能なパーム油調達比率100%の達成
  • 2025年度までに、国内即席麺の持続可能なパーム油調達比率100%の達成
  • 搾油工場までトレースできているサプライヤーからの調達比率100%維持
  • 2030年度までに、国内における即席麺具材の植物性たんぱく質の使用量を年間1,100トンまでに引き上げ
進捗 / 関連取組 持続可能な調達

マテリアリティの全社リスク管理への統合

マテリアリティをはじめとしたサステナビリティに関連するリスクは、当社グループの成長戦略実現に影響を及ぼすことから、総合リスク対策委員会と連携を図りながら、全社的なリスクとして管理しています。

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