人材開発
方針
日清食品グループは、常に新しい食の文化を創造し続ける「食文化創造集団」として、環境・社会課題を解決しながら持続的成長を果たすことにより、グループビジョンである「EARTH FOOD CREATOR」の体現を目指しています。中長期成長戦略においても、「戦略を支える人材 / 組織基盤の変革」を重要テーマに掲げ、新しい食の文化を創造し続けるイノベーティブな組織を実現することを目標としています。「食文化創造集団」の実現に向けて創造的な組織・人材づくりに関する様々な取り組みを実施しています。
取り組み
社員研修制度
対象:日清食品籍の社員 (日清食品ホールディングス、日清食品チルド、日清食品冷凍などへ出向している社員を含む)
階層別研修
創業者理念研修 | 日清食品グループ共通の価値観と行動指針を社員に浸透させるため、創業者・安藤百福の理念を学ぶ研修を定期的に実施しています。 |
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新入社員研修 | 新入社員を対象に、会社の歴史や創業者理念を学び、各部署の業務内容、コンプライアンス、ビジネスマナー、ビジネススキル、パソコンスキルなどを習得するための研修を実施しています。さらに、配属後は各部門で求められるビジネス知識やスキルを習得するための研修を実施しています。 |
2年次、3年次研修 | 新卒入社2、3年目の社員を対象に、自律的なキャリア形成を支援するための研修を実施しています。社会人基礎力を客観的に診断するためのテストを通じて、自身の課題を把握し、中長期的なキャリアビジョンを描く機会としています。 |
係長マネジメント研修 | 新たに係長になった社員および係長としてキャリア入社した社員を対象に、集合研修とeラーニングを組み合わせた研修を実施しています。業務遂行者から組織管理・監督者への移行を促し、マネジメントスキルを習得してもらいます。 |
新任管理職研修 / アウトドア研修 | 新たに管理職となった社員を対象に、管理職としてのマインドセット習得を目的としたアウトドア研修と、スキル・知識の習得を目的とした座学研修を実施しています。マネジメント能力や部下の主体性を引き出すコーチングスキル、リーダーシップを発揮するために必要なスキルを習得してもらいます。 |
セルフデザインセミナー | 組織の中核を担う40代後半の社員を対象に、今後の人生設計を考えるセミナーを開催しています。自分自身のこれまでの経験を振り返り、組織の中での役割や自分自身の強みを見直す機会を設けるとともに、今後のキャリア形成やライフプラン、マネープランに関する情報を提供しています。 |
自己啓発 / 資格取得支援制度
各種オンライン通信講座 |
社員が能動的に新たな考えや知識を習得し、自身の能力開発やスキルアップを図ることを目的に、自己啓発の機会を提供しています。200以上の通信教育講座、オンライン英会話レッスン、eラーニングを提供し、修了した社員には講座受講費用の半額を補助しています。2023年度は、約500名の社員が人事部提供の自己啓発支援プログラムを受講しました。 2023年度は、従業員の自律的な学びを支援することを目的に、社内講義やスキルアップ研修などの動画教材プラットフォームとしてNISSIN Academyラーニングサイトを展開しました。また、資格取得支援制度として会社が認める高度な資格を取得する際には、その費用を補助しています。 |
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英語力診断テスト (TOEIC) の団体受験 | 社員の英語力向上を支援するため、年に1度、オンラインによる団体受験の機会を提供し、受験費用を会社が全額負担しています。 |
「ハンズアップACADEMY」 | 部署や等級に関係なく社員の学びを支援するハンズアップ研修を実施しています。社内講師によるビジネススキル向上のための講座を開催しているほか、社外の公開講座への参加費用を補助しています。 |
選抜型研修制度
部門アカデミー | 各部門の次世代リーダーを育成するための研修を実施しています。2023年度は、マーケティング、セールス、SCMなど複数の部門で選抜型研修を実施しました。 |
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経営者アカデミー | 次世代の経営幹部の育成に特化した研修を実施しています。当社グループの経営戦略に対する理解を深めるワークショップ、社外の経営者によるリーダーシップ能力の向上を目的とした研修、異業種合同研修などを通じて、経営者としての視座やマインドセットの習得と各受講者の行動変容を目指します。 |
デジタルリテラシー研修
日清食品グループでは、「DIGITALIZE YOUR ARMS (デジタルを武装せよ)」をスローガンに掲げ、従業員一人ひとりのデジタルリテラシーを向上させるためのさまざまな取り組みを2019年から行っています。
「DIGITAL ACADEMY」を立ち上げ、従業員※のデジタルリテラシーの向上、業務スピード向上、インパクト創出、効果最大化を目的とした学びの場を提供します。「デジタルリテラシー」「アプリ活用」「システム開発」「データサイエンス」「生成AI」、「デザイン思考」「プロジェクトマネジメント」の7領域に対し、情報システムプラットフォームが事務局を担い、企画運営を行っています。
- ※対象:国内の日清食品グループ会社で働くすべての従業員
公正な評価
評価制度
日清食品ホールディングスでは、⽬標の達成度合いと能⼒に応じた評価をもとにした公正な処遇が行われ、社員⼀⼈ひとりが成⻑実感を得られる環境の整備を進めています。2021年度に評価制度を改定し、個人目標管理制度※を導入したほか、評価基準の明確化、昇格基準の見直しなども行いました。
改定後の制度では、従来の組織 (所属部門) 目標に加え、社員一人ひとりが組織目標の達成に貢献し、社員自身の成長にもつながる挑戦的な個人目標を設定し、その達成度合いを評価します。個人目標は、内容と達成時期を上司とすり合わせながら半期ごとに設定しています。
非管理職の評価については、成長実感会議によって最終決定されます。会議は上期と下期の年2回実施し、設定した個人目標および組織目標の達成状況や組織横断的な活動の実績について、部門の全管理職で議論し評価を決定しています。また、成長実感会議では、社員の強みや課題、次の成長に向けた育成プランについても議論し、評価とともに上司との1on1を通じてフィードバックすることで、社員のさらなるステップアップに繋げています。管理職については、直属の上司による業績と能力の評価に加え、所属部門の部下、同僚、業務に関係する社員からの多面評価を採用することで公正さを担保しています。また、日々の業務や将来のキャリア形成など幅広く社員のモチベーションやパフォーマンス向上につながる対話の場として、上司と月1回の1on1ミーティングを実施しています。
- ※対象:日清食品籍の社員 (日清食品ホールディングス、日清食品チルド、日清食品冷凍などへ出向している社員を含む)。ただし、日清食品の工場勤務者および国内外出向者など一部の部門は除く。
公募制度
日清食品ホールディングスでは、年齢や職能等級に関係なく、社員自身が希望する職に応募できる公募制度を設けており、2023年度は47名が希望の職に就きました。
表彰制度
当社グループのブランド価値向上に貢献した社員を表彰する「NISSIN CREATORS AWARD」を開催しています。これまでの「優秀賞」「優良賞」「アイデア賞」「努力賞」に加え、2020年度からは従業員の投票によって選出する「従業員特別賞」を新設しました。2023年度は、約450件の応募の中から「優秀賞」10件、「優良賞」23件、「アイデア賞」36件、「努力賞」94件を選出し、受賞者には表彰状と報酬金を贈呈しました。さらに、優秀賞のうち2チームは特に稀有な成果を収めたとして「CEO賞」を合わせて授与されました。
日清流Job型の導入
管理職を対象とした日清流Job型を2024年度から導入しています。ジョブディスクリプションを明確化することで、社員がそのキャリアを目指しやすくなり、個人の職務に応じた処遇を決定することで市場とのつながりを高めていきます。また、従業員の多様化する就業観に応えるべく、従来のマネジメントコースに加え、新たにプロフェッショナルコースを設定しました。社員のキャリアコースの選択肢を広げ、人材の適所適材を実現していきます。
関連データ
研修時間と費用
2023年度 | ||
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日清食品籍の社員※ | 国内・海外グループ会社の社員 | |
研修総時間 | 64,871時間 | 199,624時間 |
一人当たりの研修時間 | 25時間 | 15時間 |
一人当たりの研修費用 | 78,216円 | 28,730円 |
- ※日清食品ホールディングス、日清食品チルド、日清食品冷凍などへ出向している社員を含む