安全性や効率性を追求してきた生産ライン
次のステージの、“完全無人化”へ
安全性や効率性を
追求してきた生産ライン
次のステージの、
“完全無人化”へ
日清食品ホールディングス株式会社 技術開発部 2022年入社
根建 未来
社員の所属は取材当時のものです。

- THEME 01 -

入社の決め手と、現在の仕事

入社の決め手は生産ラインの内製化
技術者として、製品づくりにも携われる

「ものづくりに携わりたい」かねてからそんな思いを持ち、大学や大学院では工学部に進みました。そのため就職活動の際は、当社のような食品業界に絞っておらず、製造業を中心に幅広い業界を見ていました。ですが当社の研究所the WAVEを見学する機会があり、設備や開発環境に惹かれ「ここで働きたい」と強く思いました。

技術開発部では粉から麺への成形や、具材の投入、カップや段ボールといった包装に至るまで、一連の生産ラインの設備開発や導入に関わっています。また、ライン設備の一部では自社での内製化も進めています。また技術開発部が拠点を構える研究所には、各工場で稼働している設備のパイロットライン(実物と同じ機能を持ち、実験や改造が可能なモデル)が揃っています。つまり、設備開発や導入はもちろん、その後の改善・改造まで手がけられるのです。さらに、製品開発部門との距離が近く、製品づくりに密接に関われる環境もあります。面接時に研究所の所長から「技術開発側からの視点で製品開発にも提案してみてほしい」と言われていました。さまざまなフィールドで日清食品のものづくりに携われそうだと、大きく期待が膨らみました。

実際に現在は新設備の導入や、各工場の新ライン立ち上げに携わるなど、多岐にわたるプロジェクトに参加できています。中でも驚いたのは、「こんなに若手のうちから海外のプロジェクトに携われるのか」ということでした。入社間もない頃、海外向けの「カップヌードル」を製造するための新ライン導入プロジェクトが進行中でした。そのメンバーだった先輩社員から、私も参加を呼びかけてもらったのです。「断る理由なんてない」と二つ返事で参加を決めましたね。

- THEME 02 -

成功体験

海外の新ライン立ち上げに
わずか入社2年目で参加

海外のプロジェクトでは、視察や設備導入立ち合いのため2ヶ月半ほど現地に滞在しました。ですが当時私は入社2年目で未熟なところも多く、それに加えて現地の言葉は英語ではなく、せっかく参加したのに、自分の経験不足や言語の壁によって積極的に動けない自分がいました。

「このままではいけない」と、私は先輩や上司、現地スタッフや業者と積極的にコミュニケーションを取るようにしました。「知識が少ないなら、勉強すれば良い」というマインドに切り替えたのです。それぞれの立場の知識に長けた関係者との関わりを増やすことで、少しずつ「今この拠点にどんなことが求められているのか」「自分はどんな行動をとるべきか」が明確になってきました。

そして次第に、自分も指示を出す側の立場に。通訳スタッフはいますが、自分でも単語で話したり、図やボディランゲージで伝えたりと、試行錯誤を繰り返して伝えていきました。例えば設備の配管工事を業者に任せる日は、すれ違うことなくスムーズに作業を進められるよう、指示書や現場のセッティングを入念に準備しました。

絶えず勉強・研究し、できるところは最大限取り組む。そうした努力の積み重ねで、関係者へ熱意を伝えられたように思います。滞在を終える頃には、現地のスタッフや業者からも「ミク!ミク!」と下の名前で呼ばれるようになったのが嬉しかったですね。そして無事、導入・稼働の立ち会いまでスケジュール通りに完了しました。日本に戻ってからもフォローは続けましたが、「ついに完成したんだ」という達成感で満たされました。

- THEME 03 -

日々の挑戦

会社を前進させる「未来工場プロジェクト」で自分自身の成長も大きく実感

私は、技術開発部の若手メンバーで構成される「未来工場プロジェクト」にも参加しています。こちらは、生産ラインの無人化やノータッチオペレーションを目指す取り組みです。現在、麺の厚さを自動で測定し制御するシステムを開発しています。このシステムが各工場に導入できれば、安定した厚さのおいしい麺を生み出せるようになり、さらなる“品質の安定化”が実現します。またムダな材料や製品が減って“コスト削減”も目指せます。そしてこの工程が機械だけで稼働できれば、当社の大きな目標である“工場の完全無人化”にもグンと近づくのです。

そんな画期的なプロジェクトではありますが、今はとても地道な工程にいます。制御に向けて、研究室で仮説を立てて検証し、データを分析する……という作業の繰り返しです。その上、思った通りのデータがいつも最初から取れるわけではありません。「どの部分にどんなプログラムを組めば、麺の厚さが一定になるのか」を探り続ける、非常に根気の要る仕事ですね。

ですが同時に、とても刺激的な毎日を送っています。予想外の検証結果から新たな知見を得られることもありますし、仲間との会話を通して、今までにはなかった視点を持てるようにもなりました。そういった発見が、別のプロジェクトや工程で活きることもよくあるのです。おかげで自分にも専門性がついてきたと実感しています。これもさまざまな部門の社員と協力しながら、年次を問わず挑戦できる当社の環境があるからではないでしょうか。

- THEME 04 -

これからの目標

まず何よりも“安全性”を大切に
ゆくゆくは新製品の生産ラインをつくりたい

国内外での新ライン・設備導入や「未来工場プロジェクト」の他にも、さまざまな業務に携わっています。
最近は、中国製設備を検討・導入するチームのメイン担当になりました。当社では社外のメーカーから機械を購入し、そのメーカーとやり取りを行いながら改善・改造を重ねています。中国のメーカーと電話やメール、通訳を介したオンライン会議などを利用して、現場目線で改善に向けた意見を伝えています。

どんな仕事でも一番大切にしたいのは、やはり“安全性”ですね。事故やケガなく製造できる“安全”な環境、そして消費者が安心して食べられる“安全”な品質。これらを守ることは、私たち技術開発部の第一の使命です。このミッションをしっかりと守り抜いた上で、コスト削減や効率化、そして無人化に向けた技術向上に取り組んでいきます。

ゆくゆくは、新製品のラインや設備の導入を第一線で引っ張る存在になりたいです。当社では毎年かなりのスピード感で新製品を発売しています。既存シリーズにプラスアルファで生まれる製品でも、全く新しい製品でも、もちろんそれぞれに合わせたラインや設備を整えなければなりません。その分、何事にも挑戦し、小さなことでも提案する姿勢が評価されます。やってみたいことがあれば誰でも手を挙げられるため、活躍できる幅はかなり広いのではないでしょうか。今後どんどん誕生する製品にフレキシブルに対応し、より消費者においしく食べてもらえる、そんな生産ラインや工場づくりに携わりたいですね。

CAREER

オンリーワンの
キャリアを駆け抜ける

  1. 2022年
    7月~
    (入社1年目)
    関西工場の「U.F.O.」新ライン導入へ同行
    配属直後さっそく立ち上げの現場へ参加し、毎日新たな知識や仕事の進め方を学ぶ。大学院まで工学を専攻していたものの、机の上で学ぶよりも、現場へ赴いて自分の目で見ると解像度が一気に上がることを実感。
  2. 2023年
    6月~
    (入社2年目)
    海外の新ライン現場工事へ
    早くから海外プロジェクトへ参加できることに喜びながらも、経験不足や言語の壁に悩む。周りへ指示を出す難しさも痛感。しかし自分から周りへ相談したり分かりやすく指示したりと、自分ができる限りの努力をしてプロジェクトを前進させる。
  3. 2023年
    8月~
    (入社2年目)
    中国製設備の検討・導入の主担当へ就任
    海外滞在中の異文化コミュニケーションを経て、中国メーカーと直接やり取りしながら設備を導入する立場に。コスト削減や生産性向上を意識しつつ、安全第一の環境を全うできるように努めている。
  4. 5年後
    海外拠点のライン導入プロジェクトにどんどん携わり、イニシャルコストの削減や、生産性・作業効率の向上をさらに進めていきたい。
  5. 10年後
    経験を重ね、ゆくゆくはプロジェクトの責任者として活躍することが目標。新製品のラインやより性能の高い設備を、自分自身の手で編み出したい。